その疑問にお答えします。
キャンプの夜を彩るのにかかせないランタン。
ガソリンランタンやLEDランタンなど種類が豊富ですが、私のおすすめは灯油ランタンです。
コストパフォーマンスがよく雰囲気も抜群な灯油ランタンですが、燃料や本体の持ち運びには注意する必要があります。
私は以前、特に気にせずキャンプに持っていってたのですが、そのせいで大失敗をしました。
そこで今回は、灯油ランタンについて解説すると共に、キャンプに灯油ランタンを持っていく際の注意点なども紹介します。
この記事を読むと、灯油ランタンや燃料を安全に持ち運ぶことが出来るようになり、キャンプに行くときに困らなくなりますよ。
目次
灯油ランタンってどんなランタン?
灯油ランタンは、ケロシンランタンやオイルランタンと呼ばれることもあります。
灯油ランタンは加圧式と非加圧式の2種類に分かれており、それぞれに特徴があるので解説していきます。
加圧式ランタンについて
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加圧式のランタンは光量が多く、周囲を明るく照らすことができるので、メインランタンとして使用する事が多いです。
点火前の事前準備で、マントルの空焼きやポンピング、プレヒートなどの手間がかかるため、扱いが難しいとよく言われます。
また使用後の掃除や、定期的なメンテナンスも必要です。
しかし何回か使用すれば慣れてきて、事前準備も5分程で終わりますし、掃除やメンテナンスといった手間も楽しみの1つになりますよ。
使い方
- マントルを取り付け、紐で結んで固定する
- 燃料タンク容量の7〜8割程度まで燃料を注ぐ
- バルブや燃料口が閉まっていることを確認しポンピングをする
- 予熱バーナー又はアルコールを使いプレヒートを行う
- プレヒートが完了したらチャッカマン等で点火
- 燃料バルブを操作して火力を調整する
マントルが新品の場合はプレヒートの前に空焼きをしてください。
プレヒートで予熱バーナーを使う場合は、圧力が下がるので追加でポンピングが必要です。
また、火力を調整する際、バルブをひねりすぎると火が消えてしまうことがあるので注意しましょう。
消火方法は、ほとんどのランタンは燃料バルブを閉めるだけで消火します。
しかし燃料バルブは開けたまま、タンク内の圧力を抜くことで消火する物もあるので、事前に確認が必要です。
非加圧式ランタンについて
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非加圧式ランタンは加圧式のような明るさはありませんが、優しい炎の灯りでキャンプの夜を包んでくれます。
また、突風の中でも使用できるほど防風性に優れており、ハリケーンランタンとも呼ばれます。
加圧式のような点火までの事前準備の手間がなく、初心者でも扱いやすいランタンです。
使い方
- 芯の先を丸くカット
- 燃料をタンクに入れ、芯にオイルを吸わせる
- ホヤを持ち上げ、チャッカマン等で芯に点火
- ハンドルを回して芯の長さを変え、火力を調整する
芯の先を丸くカットすることで、形のキレイな炎になり、燃焼効率もよくなります。
燃料をタンクに入れたら、芯にオイルが染み込むまで15分以上は待ちましょう。
火力調整の際、芯を出すほど炎が大きくなりますが、その分ススが出やすくなるので注意して下さい。
消火方法は火力調整のように、レバーをまわして芯を短くするだけです。
しかしレバーをまわしすぎると、火が消えたりタンクの中に芯が落ちてしまう事があるので、気をつけましょう。
灯油ランタンで使える燃料は?
灯油ランタンで使用できる燃料は、名前の通り『灯油』と『パラフィンオイル』があります。
しかし、パラフィンオイルが使用できるのは非加圧式のランタンのみで、加圧式ランタンでは使用できませんので注意して下さい。
では、燃料について解説していきます。
灯油
加圧式でも非加圧式でも使用できるのが、この灯油です。
灯油は引火点が40℃~60℃のため、40℃以上の温度になっている場合、引火の危険があります。
日常生活の中で、液体がそんなに高温になる事はほとんどありませんが、夏場の車の中に置いていると40℃以上の高温になる可能性も。
次に臭いについてですが、灯油には独特の臭いが有ります。
石油ストーブを利用する方は臭いにも慣れていると思いますが、もちろん苦手な人もいますよね。
また、灯油はガソリンスタンドやホームセンターなどで購入出来るので、手に入れるのが簡単です。
パラフィンオイル
パラフィンオイルは非加圧式ランタンでのみ使用が可能です。
引火点が95℃なので引火の危険性は低く、持ち運びは比較的安全と言われています。
また、不揮発性のため日常的な管理・保管が可能です。
価格についてですが、灯油と比べるとパラフィンオイルは圧倒的に高く、だいたい灯油の10倍くらいコストがかかります。
また、パラフィンオイル自体取り扱っていないお店もあるので、手に入れやすさでも灯油にはかないません。
しかし、パラフィンオイルは灯油と比べると臭いが少ないため、灯油の匂いがダメな人にはおすすめです。
引火点と発火点の違い
可燃性物質は一定の温度まで加熱し、火などの点火源を近づけると着火します。このときの最低温度のことを引火点といいます。
それに対し発火点とは、可燃性物質が加熱され続け、点火源がなくても自ら発火する最低温度のことです。
持ち運びで注意する点は?
私はキャンプを始めた当初LEDランタンを使っていたので、持ち運びの際に特に気を付けたことはありませんでした。
そのため、灯油ランタンに買い替えた際もLEDランタンのように気にせず、使用後の灯油ランタンをそのまま車に。
帰宅後に荷物を降ろそうとした時には、ランタンは倒れホヤに傷がつき、タンクに残っていたであろう灯油が漏れていました。
そんな失敗を踏まえ、みなさんに燃料と本体の正しい持ち運び方法をお伝えします。
燃料
灯油ランタンで使える燃料には、灯油とパラフィンオイルがあると解説してきました。
それぞれ持ち運び方法で注意する点が違いますので参考にして下さい。
灯油の場合
灯油は持ち運びに注意が必要な燃料です。
たまに灯油をペットボトルで持ち運んでいる方を見かけますが、ペットボトルに入れて持ち運ぶのはNGです。
『ペットボトルに灯油を入れると、溶けて穴があくからNG』と思っている方もいるかと思います。
しかし実際は、容器が変形して、それが原因で灯油が漏れる可能性はありますが、溶けて穴があく事はほとんどありません。
穴があかなくても、消防法で禁止されていますし、変形する可能性もあるので、ペットボトルではなく専用ボトルを使いましょう。
おすすめ燃料ボトル
トランギア フューエルボトル
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こちらの商品は容量930mlですが、他に300mlと460mlの商品もあります。
1泊くらいのキャンプなら300mlの小さいサイズでも十分です。
灯油ストーブと一緒に使う場合は、大きいサイズでも足りないかもしれません。
パラフィンオイルの場合
パラフィンオイルは引火点が高く、揮発性のない液体なので、市販されているペットボトル容器のまま持ち運ぶことが可能です。
灯油のように、専用ボトルを準備する必要はないので便利ですね。
しかし、お得にパラフィンオイルを購入しようと思ったら、2リットルなど大容量のものになります。
2リットルのペットボトルをキャンプに持っていくには量が多いので、小さめの燃料ボトルを利用して荷物を減らすのもおすすめです。
おすすめのパラフィンオイル
カメヤマ パラフィンオイル
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画像の商品は500mlですが、私はこの商品の容量250mlを愛用しています。
大容量は荷物になるので、このくらいがちょうど良いです。
1泊くらいのキャンプならむしろ余るくらいなので、足りないかもという心配はいりません。
私は初めに、この小さいサイズのパラフィンオイルを購入し、使い終わって空になった容器に、大容量の商品から移し替えて持ち運んでいます。
ランタン本体
ランタンの本体は、ホヤがガラスで出来ています。そのため、持ち運ぶ際に気をつけないと割れる可能性があります。
そんなときにおすすめなのが、専用ケースに本体を入れて持ち運ぶ方法です。
専用ケースには、ハードタイプとソフトタイプ があり、ハードタイプはプラスチックや木などで作られています。
車の中で押しつぶされたり、固いものにぶつかったりしても、本体へのダメージは軽減されます。
ソフトタイプは、ポリエステルや帆布(はんぷ)などが使われた製品が多く、ハードタイプよりも価格が手頃です。
どちらのタイプを使うとしても、燃料タンクに燃料をいれたまま持ち運ぶと、漏れの原因になるのでやめましょう。
おすすめのランタンケース
Rigalle Mercury ランタンケース
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こちらのランタンケースは非加圧式のランタンはもちろん、大きい加圧式のランタンも収納できます。
私は非加圧式ランタンを使用しているので、空いたスペースに小さめの燃料ボトルを一緒に入れることができ便利です。
燃料の持ち運びに注意!灯油ランタンをキャンプに持っていこう:まとめ
まとめポイント
- 灯油ランタンには非加圧式と加圧式の2種類ある
- 使える燃料は灯油とパラフィンオイルがあるが、パラフィンオイルは非加圧式でしか使用できない
- 燃料の持ち運びは、パラフィンオイルはペットボトルでも大丈夫だが灯油は専用ボトルを使う
- ランタン本体もケースに入れて持ち運ばないと、ホヤなどの破損の可能性がある
燃料を持ち運ぶ際、発火などを過度に心配する必要はありませんが、注意は必要です。
最近はランタンケースや燃料ボトルもおしゃれなデザインの物が多く、持って行くのが楽しみになりますね。
ランタンや燃料を正しく持ち運んで、キャンプへの道のりを安全に楽しみましょう。